地球温暖化対策の切り札的存在となって久しい太陽光発電。太陽電池メーカーでは研究開発用、製造ラインでの出荷検査用としてソーラシミュレータが多く使われています。しかしこのソーラシミュレータ、高額でランニングコストが高いのが難点です。太陽電池評価用ソーラシミュレータは非常に厳しい規格があり、これを満足させるために電気的・光学的設計及び部品には高い精度が要求されます。これが、ソーラシミュレータが高額な要因です。
しかし太陽電池が組み込まれた小型機器の太陽電池評価では、それほど高い精度のソーラシミュレータは必要ない場合が多いです。最近では腕時計やモバイル充電器、街路灯など様々な機器に太陽電池が組み込まれ、バッテリー交換の必要のない機器として販売されています。身近なところでは卓上電子計算機(電卓)などはかなり前から太陽電池が組み込まれています。子供向け電子工作キットの出荷検査用などでも、これらのメーカーは自社で太陽電池を製造するのではなく仕入れて製品に仕上げるため、さほど高い精度の光源で試験する必要はありません。また学生さんの実験用でも、大きな予算がつかないことが多く、廉価な光源が使われています。
人工太陽照明灯500Wシリーズの中で、スーパースポット型XC-500EFSSというタイプがあります。これは350-1100nmの範囲がIEC60904-9で規定された疑似太陽光源と比較してB~C級の特性を持っています。
高精度で正確な発電効率を調べるときには高精度のソーラシミュレータが必要ですが、基礎実験や簡易試験であれば高精度のソーラシミュレータは求められません。もっと安価でやや精度の劣る光源でも構わないということになります。
そんな用途にはXC-500EFSSは最適です。
XC-500EFSSは、□70㎜で±5%以内、□100㎜で±10%以内の場所ムラで、直射太陽光と同等の1kW/㎡(1Sun)で照射することができます。高精度の安価なソーラシミュレータが他社製にはありますが、広い面積をカバーするものは少ないため、XC-500EFSSは非常にコストパフォーマンスの良い選択肢となります。
照射面がより小さくても問題ない場合、100Wシリーズのスーパースポット型XC-100EFSSもお勧めです。特に、試作や実験で制作した新型小型太陽電池セルの耐久試験には、低価格で十分な性能を持つ100Wシリーズが適しています。
「高額な設備を導入できない」「太陽電池を自社製品に組み込み評価試験を行いたい」など、低コストで太陽電池の評価を行いたいとお考えの方には、経験豊富なセリックがサポートします。ぜひご相談ください。