屋外でタッチパネルを使った操作をする機会が増えてきています。ガソリンスタンドや有料パーキング、レンタル自転車やEV充電器など、便利な世の中になったなあと感心してしまいます。また一般の人が触れるわけではありませんが、コンバインやトラクターなどの農機具、パワーショベルやクレーン車などの建機、測量機などにも使われています。
このような屋外で使われるタッチパネルは、紫外線による劣化を防ぐために表面にUVカットフィルムが貼られていることが多いです。なので耐紫外線性の対策は充分に施されていると思われます。
しかし、太陽光に含まれる赤外線(熱)による不具合があるようです。
弊社のあるお客様から、「太陽光が当たることで黒色化してしまうので、原因を究明するために人工太陽照明灯が使えないか」というお問合せを頂きました。
最初お問合せを頂いた時は、黒色化の原因が熱なのか紫外線なのか分かりませんでした。お客様にデモ機をお貸し出しし、フィルタの交換によって赤外線の有り無しの両方の光を照射したところ、赤外線が照射光に含まれる場合に黒色化が表れる、ということが分かりました。
人工太陽照明灯には、可視光と赤外線が自然太陽光と同等程度出力できるEタイプ、紫外線と可視光が自然太陽光と同等程度出力できるBタイプ、紫外から赤外まで太陽光と同等程度出力できるLタイプの3種類のフィルタのご用意があります。
それぞれのフィルタとスーパースポット型を組み合わせることで、
・紫外+可視(SOLAX形式:XC-500BFSS)
・可視+赤外(SOLAX形式:XC-500EFSS)
・紫外+可視+赤外(SOLAX形式:XC-500LFSS)
の照射試験ができます。
これで紫外と赤外のどちらの影響が強いのかがおおよそ分かります。つまり、フィルタ3種類をお持ちであれば、スーパースポット形人工太陽照明灯XC-500SSの本体は1台だけ所有しておけばいい、ということです。
・スーパースポット形人工太陽照明灯ページはこちら(https://seric.co.jp/product/superspot/)
ちなみに紫外+可視+赤外を照射するXC-500LFSSがNew Releaseの〝地球太陽照明灯″です。
・地球太陽照明灯ページはこちら(https://seric.co.jp/product/earth/)
スーパースポット形は、直径10㎝の範囲が直射太陽光と同等レベルの照射強度で光を当てることができます。直径10㎝の照射範囲のなかの光のムラ(場所ムラ、と言います)は±5%以内で、照射範囲内の光の強さの高い/低いの差が少ないため、精度のいい照射試験を行うことができます。
車載液晶モニタも黒色化してしまうことがあります。
上の写真を見ればお分かりの通り、夏の日中の直射太陽光は自動車のセンターコンソールに取り付けられたカーナビなどのタッチパネルには直接当たりません。ここに直接太陽光が当たるのは朝夕の時間帯です。従ってこの時間帯の太陽光は昼前後程の照射強度は無いことから、周囲温度条件も黒色化の原因の一つになると思います。タッチパネルの裏側は暑いため、それも影響しているのかもしれません。
私はタッチパネルやフラットパネルディスプレイの専門家ではないので具体的にどのように対策すれば良いかは分かりません。しかし黒色化の原因が掴めていないと対策のしようが無いので、人工太陽照明灯が原因究明のお役に立てたことは良かったです。
今回はタッチパネルの黒色化再現について採用事例をご紹介しましたが、それ以外でも様々な不具合の原因が太陽光の熱の影響なのか紫外線の影響なのかを調べるための手段として、弊社の人工太陽照明灯はオススメです。
スーパースポット型人工太陽照明灯紹介ページ:https://seric.co.jp/product/superspot/
地球太陽照明灯紹介ページ:https://seric.co.jp/product/earth/