人工太陽照明灯納入実績で、地球温暖化対策としてこれまで取り上げた遮熱性製品(遮熱性塗料、遮熱性舗装)の他に、遮熱性ガラス・フィルムがあります。遮熱性塗料や遮熱性舗装と遮熱性ガラス・フィルムの決定的な違いは、「赤外線は通さないが可視光は通す」ということです。つまり「透明である」ということです。
ガラスの場合は自動車や建築物に組み込まれているので簡単に交換できません。交換するには工事が必要になります。しかしフィルムなら個人ユーザーが自分でガラスに貼ることができるので、手軽に購入できる価格帯で販売されています。価格が安い分、性能がイマイチだったり、公開しているデータが不十分だったり、と千差万別です。また遮熱性フィルムは、ガラスが割れた際の飛散防止や紫外線カットなど、遮熱以外の機能も提示しています。
遮熱性ガラス・フィルムにはそれ以外に断熱の効果もあります。室内の熱を外に逃がさず暖房の効果を高めることができるので、この点においてもエネルギーの消費を低減させる効果があります。熱は温度が高い方から低い方に流れます。冬は室内の方が屋外より温度が高いので、屋外が室内より温度が高い夏と逆の断熱性があり、遮熱性ガラス・フィルムは双方向に効果があります。
遮熱性製品がどれだけ熱を遮断できるかという性能評価には、EFフィルタ付き人工太陽照明灯が使用されています。遮熱性ガラス・フィルムの評価方法は、人工太陽照明灯と被写体を固定し、被写体に照射します。人工太陽照明灯と被写体の間に遮熱性ガラス・フィルムを置き、被写体の温度上昇の変化を測定します。
被写体の上昇温度の変化量だけを測定するのであれば、人工太陽照明灯標準型100WシリーズXC-100E/EFまたは500WシリーズXC-500E/EFが最適です。この方法で遮熱性の程度を図ることができます。
より高精度な測定のために被写体に直射太陽光と同等の照射強度で照射したい場合は、スーパースポット形のXC-100EFSSまたはXC-500EFSSが使われます。
以上、簡易評価であれば標準型、より高精度な測定をしたい場合はスーパースポット型がお勧めです。
単に上昇温度の変化だけを見るのであれば、ハロゲンランプでも十分かもしれません。しかし、データの正確性や信頼性を顧客に信じてもらうためには、試験の精度を高めなければなりません。人工太陽照明灯ならデータがしっかりしていますし、経時的な変化が極めて小さいため、高い精度で繰り返し試験ができるのが大きな特長の一つです。
また、ユーザー企業の自社製品開発時だけでなく、展示会などで自社製品を顧客にアピールしたいメーカー様が、展示会や製品説明会における自社製品のデモにも人工太陽照明灯をお使い頂いています。
人工太陽照明灯の仕様・性能については下記ページをご覧ください。
安定した環境で遮熱性ガラス・フィルムの性能評価をしたい、とお考えでしたら、ぜひ、経験豊富な弊社へお気軽にお問合せ下さい。お客様のご要望に合った装置をご提案致します。
・人工太陽照明灯SOLAX-500Wシリーズ
・人工太陽照明灯SOLAX-100Wシリーズ
・1sun(1000W/m2)や100000Lxを照射できる人工太陽照明灯集光タイプ(スーパースポット形)
・人工太陽照明灯SOLAXが遮熱性舗装の性能試験に採用される理由
・人工太陽照明灯SOLAXが遮熱性塗料の性能評価に採用される理由